ダブルピース日記~推しに健やかであってほしい~

脳直で物を言う地方在住の半茶の間。2018年は遠征できないので何も口を出す権利がありません

ブログを始めた/「DARMA」をみたよという話(ネタバレあり)

2017年が来た。

なんか二年前とか三年前くらいにニートをしていて、展望も希望もなく凹凸の無い人生に飽きてしまい、ヘラヘラとはしていたけど時間の流れを感じるだけ感じていた。

あの時期はよく荷物整理をしていた(当社比)


今?俳優沼で超元気!労働意欲が湧いてくる!


元はと言えばダウナーまっただ中で出会った「幕末Rock」が元凶なんだけど、そのおかげで元気に生き伸びているのでこの沼感をしたためるためにブログを始める事にしました。

どれくらい幕末Rockに頭のネジふっとばされたかっていうと、普段使ってるタブレットの「ロック解除」の文字にも楽しくなっちゃうくらい。

まあ、幕末Rockの事についてはまた今度書く。幕末Rockはいいぞ。


*ここから先は作品の感想です。内容について触れているのでネタバレされたら死んでしまうと言う人は見ないで下さい。

・「DARMA」を観たという話

 

さっき、劇団TEAM-ODACの「DARMA」を居間で観ていた。

俳優沼に浸かる原因となった、劇団番町ボーイズ☆の糸川 耀士郎君と松本大志君が出演している舞台で、「超歌劇幕末Rock 黒船来航」から沼におっこちた身としては大変ハッピーではない、もうなんか見るからに殺伐とした感じの舞台だ。

 

推しの過去出演作品を観たいというのは当然の欲だったんだけど、

過去作品を観る前に黒船来航を京都公演から(京都公演は8月、東京公演は九月だった)7回見ちゃったし、手をつける前に本公演で最高にハッピーでクレイジーでスイーツな舞台「甘くはないぜ!」を観てしまったため、ちょっと手を出すのをためらっていた。
このド年末に殺伐かあ、って。棚卸しのカウント作業で頭脳が疲弊していたので…


ためらって、ためらっていたんだけど、
なんかオンラインショップが年末セールで誘惑してきたので気が付いたら台本とパンフレットと一緒に買ってた。

人間とはかくもちょろいものよ。


そんで今日突然の休みが降って来て、おかげさまで昼までグッタリしてチャージしたので意を決して開封した。


------------------(ここから先は舞台本編のネタバレがある)---------------------------------

 

 

とりあえず一回観た。記憶違いがあったらすまないけど初見でかかせて。
(私は観劇後に一旦全ての記憶が消えるという習性があるので、いろんなところは甘く見てほしい)


殺伐と言うか、殺伐で片付けられない舞台だった。

 

理性っていう文明が滅んでしまって、ほんのちょっと残った良心が山奥で疑似家族を形成してひそかに生きてる。

まず前提として、登場人物みんなが極限の状態にあった。

平和に暮らしてるように見える樹海の人々も食糧難だし、そこに帰るために樹海をさまよう三人組も一人は時間に追われてるし、なんなら三人一緒に樹海で迷ってる。

敵である黒田組も、いわばみんな欠食児童 お腹すかせてる。なんなら切り捨てられる。

 

先に出演者の堂本翔平君のブログで「黒田組は人間を食べる」って記述があったのでフーンって感じで観ていたけど、フーンじゃない。
そういう趣味趣向の人もいるよ、っていう次元じゃなくて、人間が食料にカウントされる環境の悪党ってめっちゃやばい。
それだけでも世紀末だし、前提としてほんとに次の瞬間に死ぬかもしれないよ~っていうのがある。
ある意味先に食料状況についてネタバレされててよかったかもしれない。ありがとう堂本君。あのブログはもう更新しないのかな。

 

話としては、文明が滅んで世紀末状態になった世界の、樹海の奥で疑似家族を形成して争いの無い生活をしている集団の所に、
世紀末の象徴である黒田組に所属していた主人公である「ダルマ」が転がり込んできて、そこから始まる。
ダルマだって別に「仲間にいーれて」と入って来たわけではなく、ダルマへの命乞いの交換条件みたいな感じだったと思う。


でも多分あの世界では黒田組のほうが一般的なんだと思う。奪い合うのが普通の争いの絶えない世界だと、樹海家族の方が異常なんだろうな
ダルマがやってきて、一部からは拒絶されながらもダルマは受け入れられて、同じ食事を食べて、手伝って、馴染んでいく。
ここらへんで「もうやめてくれー」と思った。
あの環境の黒田組から離反して、急に平和な樹海家族の所で暮らして、ダルマが目に見えて人間らしくなっていくって…
もうそれこの後の急転直下の前フリでしょ…やめてよ…

 

そしてとにかく、「欲」が出てる舞台だなあ、と思った。
人間の欲っていうか、高品雄基さんが演じる天馬は生存本能っていうか、すごい人間臭い。諦めない。手放さない。
いろんな原因を作ってるキャラでもある。
天馬があんなとこにいなきゃダルマと出会わなかったし、樹海村の存在を出さなければ樹海家族のところにも来なかった。
そうしてダルマが来なきゃエキナとダルマのあの空気も生まれなかったし、ダルマを追って来た黒田組に襲われることもなかったかもしれない。
確かにダルマが居なきゃそうはならなかったんだけど、確かにそうなんだけど…!いや…!お前がさ…!ンモー!
そんなキャラだった。
普通の人間、あの世界観だと貴重なのかも。命乞いも、好きな女をモノにしたいというところも、ダルマを差し出して家族を守ろうとしたところも別に見苦しいとも卑怯だとも思えない、「人間」ってキャラだった。
ダルマを憎む心があって、家族にしきれていないのであれば消去法でなくても差し出すだろうし。
でも決め手はエキナの「私は物じゃない」って地雷を踏み抜いたことじゃないかな…

 

ダルマはすごい。でも黒田組にいる時の描写の段階で、あの中ではだいぶ畜生じゃなくて人間だった気もする。
平和な村の中で暮らすにつれてコメディに巻き込まれてる(おっぱいの話の時に巻き込まれて思わず自分の胸を触っていた。たしかによいおっぱいであった)あたり、
巻き込まれる事が出来るあたり、平和ボケしたというよりもそういう部分があったんだなあと思える


中盤あたりで、黒田組に飼われていた峯という女の子が、それより前に犯されるでもなく銃で撃たれてあっけなく死んで、腹が減った連中に食料としておさがりされた。
あの環境で人肉食をするのなら生かしておいたほうが食料保存として有効なのかも。下世話な話、性処理具としても有用だろうし。
そんで、助けても助けられない、物として扱われてたあの子は過去のエキナを表しているんだと思った


ああいう世紀末的世界観だと女性は売買されたり奪われたり、暴力を振るわれたり犯されたりというのがお約束なので…(表現上カットしただけかもしれない)

だから静音もそうなる可能性は十分にあったのにそれを匂わせもせず、銃で撃たれて、ユキノに最期を看取られて、ユキノも殉じて死んだ。
静音・ユキノは結末は不幸ではあったけどある意味幸福だったのだと思う。(”静”が変換できないのでこのままでいく)
作中でずっとシズネさま、シズネさま、って言ってたから、あの世界で生きてる理由が無くなったのかも。
理由もなく生きなきゃいけないならあの終わり方の方が幸せだよね、って

 

人には闘わなきゃいけない時があるけど、闘うの手段と言うか、理由?がそれぞれだった
捕まっていない人らを逃がすために戻ってくるな、生きろ、というのも捕まった側のある種の闘い方だし、
家訓(としておく)を守って逃げのびようとするのも闘うということであると思う。
現に戦いスイッチが入った彼らはそのままでありながらもガラっと変わったし、
戦いに戻った人間はそれが闘い方、守り方であっただけで…

 

平次はあそこで娘の分じゃなくて自分の人生の上で助けに行ったんだろうな…
置いてある武器袋の中に一本だけ刀が残ってるのをみて「いつ取るんだ…いつだ…」ってドキドキした…
いや、最初は糸川君目当てでググってたんですけど、告知動画観た時に「おいオカマカッコイイやんけ…」の方が割合を占めておりまして、
最高だったぜ、あんた、かっこいいぜ、そんなオカマちゃんでした。いや、オカマさんや。「さん」をつけなアカン。

 

糸川君が演じる孤次郎は、あの中ではすごく子供に見える。実際そういう設定だろうけども
気持ちは本物だけど、何かを守ると言うよりかは自分の強さを誇示したいような部分が前に出てきていて、実際は外の世界のダルマに一発でペーン!とやられて、へそまげちゃう。悔しいというよりもへそまがりに見えた
外の世界で死と薄皮一枚で生きていたダルマに太刀打ちできるわけが…ない…逆になんで出来ると思ったん…
背伸びしている…幼いんだな…まだ守られる方なんだ…まだ育まれるべき時代…ウゥッ
それでも守る側に立っていたいその姿…うっ…
今後も健やかにポコチンを狙ってください…(語弊があります)

 

ラストの乱闘は映像で観てほしい。特にこのノリの文章で描いて伝わるとも思えない。観て~!!!
そしてダルマだけが生き残って、「一人ぼっちだ…」ENDかと思いつつハラハラと観ていたので、救いがあってホっとした。
村を出て行ってしまったダルマは一人でまた歩きだすけど、樹海村の住人たちが帰る場所としてあの場所に居る限り戻る場所があるし、人を殺さなくても生きていける場所があるのは確かになった。

ダ、ダルマさーーーーーん!!!
ホっとしたし、なるほどなあ、と思ったし、もうとにかくボキャブラリーが少ないんだけど、夕日に向かって「ダルマさーーーん!!!」って叫びたい気分

 

あとごめん、まだ書く事ある。
もう一人のお目当て、松本大志君!!!!!!!!!!
正直、正直!序盤のダルマをおっかけろー!奪い取ろうぜ!!のくだりで早速死ぬんじゃないかと思ってた!!!!
あの劇団の登場人物の取り扱いがわからなかったので!!!!
そして思っていた以上に喋る!!!テンションが高い!!!
濱さんは静かでかっこいい方向なのに!!!ど、どうした!!!

 

松本君のキャラについて観賞中に思わず知人(観賞済み・松本君推し)にLINEでめっちゃ話しかけてたんですけど…
あれだけ姿勢悪く「ンヒャア!」「ヒィーンハァ!!!」と知能低めでキャッキャしてるのに、たまたま拾った未知の食べ物である(多分缶詰だから食べ物と判断したのだと思う)「ナタデココ」のラベルは読めるんかい…という…
IQが2くらいしかないのでは…とか思っててごめん…ほんとに…

いつ世界が荒れたのか…作中で言ってましたっけ…

無線があるレベルの文明の中で…迅も学びの場に行く経験があった…?

 

あの世界観で、人肉を多分生で食べてるような食生活で、ヒャー!って言われたらもう「この知能がすごい!2015」って感じじゃないですか…
「ナタデココヒャアアア!!!…ナタデココッテナンダァ…?」の後に
「いまヤバい人がいたよ!」「あの人缶切りもってないけど歯で開けそう」とか言われてたらなおさらじゃないですか…
でもなんだろう…ナタデココをお腹いっぱい食べさせてあげたくなるのは…

すごく缶切りをあげたい…いっぱいおたべ…

でもすごく舞台映えしますね…水色の布つけてるから目につくし…造形が美しいので彼は…
そう…造形が美しいんだ…宮崎(彼の出身地)の大地に茜霧島を数トン単位で撒いて感謝しないといけないレベルで美しいんですよ松本君…
初めて見た松本君が出演する舞台で最終日にに見た彼は眉毛が繋がってたので、出演作を逆行してみて思わぬ魅力に気付いたのでした
そして立ちションからのナタデココフィーバーのシーンだけ何度か巻き戻して見ました。なんだか楽しい。


初見の興奮状態のまま、現時点で脳出てきた部分を書くとこんなかんじです。
同じ舞台を何度も観るのは、もうかなり長い事ハマっている(患っているとも言える)SoundHorizonの影響で、あれって音声とか音階とか、フレーズ、使う漢字に至るまで伏線として張ってあるので、何度も聞いて解釈していくんですけど、それのクセが残ってるからです。
あとは好きな俳優の人生の一片を見れるのが嬉しすぎるというものある…

ヤバいよ…人生の一片をお金を払って見せてもらう事が出来る…

 

舞台は生物っていうし、俳優さんも上演中はその登場人物して生きていると思っていて、あの時のあの表情はあんなかんじの感情で、こっちの位置取りはこう、とかいうのを何度も何度も見て分析するので、この「DARMA」も今後もう一度見たら絶対に解釈とか感想が変わってくると思います。
なのであえて初見のうろおぼえで、興奮のままに書きました。

衣装も和服の中に現代の洋服も混ざっていたり、無線なんていうのも存在していたので、自分の中でどれくらい前にあの世界観になったのかとか文明レベルを位置づける事ができたらもうちょっとスムーズに見れる気がする。
ちょっと時間をあけて二回目を観て、発見があったらまた書きたいと思う。
演出側がどこまで考えてるかとかは言っちゃダメだ

 

めっちゃ短くまとめるなら、「欲と折り合いと自然界」って感じでした。なんでそう思ったのかというのはよくわからんけど。

口が達者ではないのでこうやって思った事を気が済むまで時間をかけて書けるって楽しいな!
また後でかもしれないし、気が向いたらかもしれないけど、書きたい事まだあるのでまた書きに来る。
それでは!!!

 

 

かいたひと:嘉文