ダブルピース日記~推しに健やかであってほしい~

脳直で物を言う地方在住の半茶の間。2018年は遠征できないので何も口を出す権利がありません

六本木にミュシャ見に行ったら夢中になりすぎてリアルに涎でちゃったって話

東京遠征をして参りました。このPC前に座るのも実に3日ぶり…おひさ…

働いてる先がめっちゃ休みを融通してくれるとはいえ以前の様に移動だけに1日取るとかで休みを増やしてもいられないので、朝の五時半に起きてタクシーぶっとばして飛行機のほぼ始発ぶっとばして東京行ってきました。

またネトマルさんのお世話になったよね。

以前書いた記事にも目を通して頂いたようで恐縮です。

ナイトパックの予定だったんですけど、調べても調べてもコインロッカーが訳分かんないし、週末の池袋っすよ?ブクロ!右見ても左見てもオタク。どっかしらから来てるオタク。

しかも通常のホテルだったらチェックアウトの時間にあたるところ多いと思うんで、もう最初からロッカー探しはやめてネトマルさんの1DAYにした…

荷物の安全と安置場所が約束されてなおかつヘアアイロンまで貸してくれて15分寝れたので今回の判断は自分を褒めたい。よーしよしよし

 

3/11から3/13まで東京をうろついてたんですけど、最初の目的は「超歌劇幕末Rock 黒船来航」の超絶待望のリリースイベントなんですよ。

でもまあそれもお馴染みの記憶喪失で「いとかわくんが かわいかったです」としか今はまだ記憶の復帰ができていないのでまたこんど。

色々とGmailにメモしてたんだけど混乱しすぎて解読に時間かかりそうで…

知能が著しく低下していた割には結構な精度でメモしてたのでまとめ次第レポします

今言えるのは主演・坂本龍馬役の良知さんのお色直しが、夜の部の格好が完全にバーナービー・ブルックスJrだったということだけです。

*

3/12は完全フリー行動で、というか、今回の旅、お休み申請を当初からすると1日延長してお願いしたんですよ(勤務先に向かって五体投地しながら)

 

なんでかっていうと、六本木の新国立美術館ミュシャの絵が来てたんです。

ミュシャの「スラヴ叙事詩」の連作が20枚。

一枚一枚が一般的な住居の壁面よりも大きな絵画です。城の中で並べて描いてた絵だからまあでかいわでかいわ。

これがめっちゃ見たかった。会期初日が誕生日(3/8)だったことに運命すら感じてた。

去年だったかな、日本に来るって分かった時は絶対に観に行こうって決めてたし、規模がかなりヤバい(この尋常じゃなさを表現する語彙力が無いのが悔しい)ので会期は長めにとってあるだろうと踏んでたんですけど、舞台のリリイベと丁度かぶさったので普段は腹を下してる時くらいしか祈らない神に感謝した。

会期初日が3/8でリリイベが3/11ですね。ちょっとずれてたら今回は行けず、会期中に別日程を組む事になっていた…

きついよ!交通費がね!地方オタクはそうだよ!推しよりも航空会社に貢ぐ金額の方が大きいんだ!本当にタイミングがよかった!

 

とはいえ会期始まって一週間もないので内容とか配置は公式ツイッターとかインスタグラムを見て下さい。準備期間中の作業風景とか、普段見れないプロフェッショナルの集まりを見る事も出来るので是非。

 

ミュシャ展 (@mucha2017) | Twitter

 

ミュシャ展広報事務局 (@mucha2017) • Instagram photos and videos

 

これは多分なんぼここで、二次元にも満たないこの線の集合体の記事で言い連ねたって全く伝わらないと思う。

六本木駅からミッドタウン前を通過する時くらいからドキドキしてた

開催決定からずーっと待ち続けて、なんか途中で権利元がゴネたってニュースが出て勝手に青ざめたりして、

あえて自分から公式の運営してるSNSを覗きにはいかなかったんですよ

もう、それが功を奏したっていうか、そもそもスラヴを運んできてくれたクロネコヤマトさんありがとうっていうか(ヤマトさんはすごいんだぞ)

新国立美術館でかすぎっていうか

入った瞬間からなんか天空の城みたいなやつのてっぺんで人が飯食ってるし

東京って怖えーな!

 

私が行ったのが昼の12時?13時?ちょっとリリイベの諸事情ある興奮と移動の疲れが抜けなくて、正常な頭で見たかったので開館ダッシュはやめたんですよね

日曜日の東京の美術館ってあんなに人が多いんだね。ナメてた。

鹿児島的な感覚で行くと美術館って社会科見学でも入って無い限り平日でも土日でも閑散としがちで、「始まってすぐの日曜日だから人多いだろうな」って程度の感覚で行ったんですけど、まずチケット購入で20分待機(まだマシな方だったらしい)

ここでもう「お、おう」ってなってたけど、展示場への入場自体はなんてことなく。

 

今後行く予定がある人は観賞の邪魔にならない、むしろ楽しめるというのであれば音声ガイド(有料、530円?くらい)のレンタルをお勧めします。

檀れいさんの声で、絵の横にある紹介文とはまた別の視点からのガイドが聞けます。

檀れいさん御存じです?金麦の人。

ナビゲート自体は檀れいさんで、もう一人、声優の三宅健太さんがナレーションとしてご参加されています。

これね、檀れいさんのガイドも凄いんだけど三宅さんの低音も心地いい

っていうか三宅さんって、劇場アニメの「ベルセルク 黄金時代編」のゆるふわアイドルことゾッドじゃないですか

ゾッドがやさしく解説してくれます

 

音声ガイドも入口でレンタル列組むし最初のキャプション見たい勢と列が被ったら若干もたつくかもしれませんが、そんなことスラヴ叙事詩がでかすぎてどうでもよくなる

ちなみに順路はないです。一応、番号がふってあるんですけど音声ガイドのトラック数の表示だし、音声ガイドも任意の数字を押してトラック切り替えできますので

 

会場入ってドーン!

ドーン!

ドーン!

遠くから見たらCGかと思う。

コーエーテクモの来季新作ゲームです」「UBIのE3出展作品です」って言われたら信じちゃうよこれ。六本木にあるのはコナミだけどさ

「絶句」とか、「想像を絶する」っていうのが平和的な場面で使われる事があるとしたら、多分この、会場へ踏み込んだ時のあの感じに使うと良いと思う。

絵の構成的に、絵の上の方には神様が居たり、遠くに霞んで見える城だったりするんですけど、絵が巨大すぎて必ず見上げることになるので本当に神様を仰ぎ見ているみたいでした。

引いてみても、近づいても、でかい

近くで見過ぎたら線と点の集合体にしか見えないんじゃねえの?って感じだと思ったんですけど、そもそもの絵がでかいのでその筆跡がまずでかい。

ミュシャ特有のちょっと濁った感じの、影がある色の上に光源からくる反射や色の写りが堪能出来ます。

塵とか冷気とか、逆に熱気とか、人と人の間に影よりも先にそれがカーテンみたいにかかっていて、より奥行きが生まれて居たり

見せたい物と、それに添えられている物(表現が思いつかんかった)とが明確で、一枚の絵にある情報量や技術は滅茶苦茶に多くて、私の脳みそが容量がMO一枚分くらいしかないのにミュシャのほうが視界に入る部分だけでも2TBくらいの容量をこっちにねじこんでくるんですよ。

フロッピーディスクに対して会社のサーバー管理しろって言ってるくらいの情報量。処理が追いつかない。

まずは見ている人と同じ目線の高さに居る、こっちを見ている人物を目があうようになってるのもヤバい。

遠くから見たら肌も布も丹念に撫でて撫でて馴らされたようななめらかさがあるのに、近づいたら草木は陰影なく宝石のカッティングみたいにハッキリと塗り分けられているし、薄布は良く見れば何層もカケアミされて出来てるし、塗り込めずに薄い色を重ねて重量感が生まれてる

人間の肌の下には黄色い脂肪があって、赤い筋肉があって、青い血管があって、確かに皮膚の色を塗ってるんですけど、その下に内包されている色も塗った上で皮膚で包んでいるような感じ。実際どうやって描いてるかはわからん。

常々思うけどミュシャの絵は手フェチにはたまらんと思う。

 

ああもう、あの展示を言葉に出来る人っているの?

ホールに用意された椅子に座ってぼんやりと眺めて居られる時間も最高

 

スラヴ叙事詩で圧倒されて、撮影ゾーンで思う存分撮影して、やっとリトグラフへ行った…

リトグラフ(版画・印刷みたいなやつ)のところはお馴染みのトスカとかメディアとかのサラ・ベルナールの舞台ポスターとか、芸術の4連作、花の4連作、蛇のアクセサリーとか、たぶんどこかしらで見た事はあると思う。

そこで一旦見る人を油断させておきながらね、例のでっかい鏡の絵が来る。

油断したら死ぬ。この展示、気を抜くとプラハに死す。

素描や習作、出版物への寄稿作品、パビリオンの外観設計図とか、よくあるムック本だとスルーされがちな領域まで展示されてる。

普段はプラハ美術館にある天井画の下絵(油絵)とか、途中で頓挫してしまった作品とか、依頼されて建築物の装飾用に制作した物は実物ではなく下絵が来ていて、ゲームのエントリー画面かな?って並びで展示されてたり(見た人には分かると思う)

ミュシャがデザインした切手、紙幣…

切手と紙幣はそれぞれ製品の実物が展示されていて緻密すぎて見づらいかもしれないけど、図録にやや拡大されたのが載ってるからそっちで再確認してもいいかも

 

 

多分もう会期中はいつ行っても人は多いので、順路が無いのを利用して、一週目はざっと見てそれから、

逆走するといいと思います。

順路はないので、奥から手前にって感じで。

新しく入場してきた人はもちろん入口でかなりの時間留まるので、うっとりした後は一番奥の撮影可能ゾーンに行ったりとかして人の濃度に逆らうとかなり楽に観賞できました。

撮影ゾーンはどのタイミングで行っても混雑してますし、みんな撮影に夢中で人間のエゴが出がちなので気をつけてね。譲り合いと殴り合いのゾーンです。

 

これは本当に美術館さんに感謝なんだけど、順路が無いので「逆走」という概念がなくて、人の迷惑にならなけりゃ何度でも見返せる。

リトグラフのゾーン、ポスターのあたりとスラヴ叙事詩のゾーンの間の壁に通路があって、「スラヴ叙事詩がもう一度見たいのであればここからどうぞ」って通してくれるんですよ。

手厚い介護だ。手厚すぎる!!!!!!!!!ありがとう、安心して回遊魚になれる。

でも展示会場を一周するのには映像(十分ちょい)を見るにしても二時間程度あればいいかも。

私?4時間居た。

 

結局夕方の5時過ぎかなあ、それくらいまで居て、次の用事があったので出ようとしたんですけど、そこはほら、ミュージアムショップ併設されてますやん

ここもすごい人の波で。出れねえ。

買い物するつもりではあったので並んだけどほんとすっごいもう

ポストカードでスラヴ叙事詩の全20作品は揃うのでそれと、それ以外もポストカード売り場の上に展示されてる見本を見ながらかき集めるしかない。進んだら戻れねえ!!!!退いたら死ぬぞ!!!

ポストカードの補充に来たスタッフさんもはじき出されていて笑うしかなかった

 

壁面のポストカードラックが品切れでも諦めないで!レジ前のグルグルするタイプのカードラックにもスラヴ叙事詩と、あとその他何種類かも入っていたのでそっちにあるかもしれないから!!スタッフさんに「これ無いんですか!?」って集中砲火したら死んじゃうから!スタッフさんですらレジに戻るのが困難なほどの混雑だったから!!!

公式ホームページのグッズのところがちょっとどこにあるのか分かんなかったけど、クリアしおり、スラヴ叙事詩がまとめられた絵柄のハードカバーのノート、クリアファイル、チケットファイル、連作がプリントされたマスキングテープ、一筆箋、ミニメモ帳とかアートタイルとか、結構ありました。

 

中でもチャレンジだな、って思ったのがスラヴ叙事詩の絵を使ったアイフォンカバー。

戦闘力が高い。

スラヴ叙事詩は図録でも見開きでページを股いでしまうので、サイズは小さいですけど一枚絵で見る事ができるポストカードが全種類揃えられてハッピーやで!

*

今回のミュシャの展示、本当に行けてよかった。

ミュシャくらい商業画家として成立してる人だと経歴とか、作品そのものの現存率とか所在がはっきりしている割合がかなり高くて本当に助かる

大阪・堺市ミュシャ美術館でも見た事があるものもあるんですけど、何度でも見たい。

ミュシャは描き込みはするけどなんというか、盛らない?

絵にごまかされたり嘘をつかれていたりする部分を感じなくて、確かにファンタジーや架空の、空想の部分があったりはするんですけど、不誠実じゃないところが好き

 

今後もまたあるのかどうかはわからないけど、今後もしかしたらもう肉眼でスラヴ叙事詩を20枚いっぺんに見る事が出来る機会なんて一生無いかもしれない。

歳くって老眼入る前に見れて良かった。

それと贅沢なのが、撮影可能な絵があること。6枚だったかな…

あの絵画を自分の好きな部分だけクローズアップして切り取って手元に置いておくことができる事の尋常じゃなさ。普通じゃない。

図録やインターネットの画像では見る事ができない程の微妙な色の境目とか、筆致とか、そういうものを手元に画像として残しておくことが出来るっていうのはもうありえない。

あと会場の規模からしたら飾ってある枚数めっちゃ少ないと思う。デカい。

 

何度でも言う。本当に行けて良かった。肉眼で見れて良かった。

公式図録はAmazonや一部書店でも取り扱っているようですので、参考資料に、とか、当日に買うと荷物になる(重い。足に落としてしばらく動けなかった)って人は是非今すぐにでもAmazonのカートにぶち込んでお急ぎ便で買うべき。

価格は2400円(税込)!実質タダってことですね!

 

今回の展示を見て思った事は多分まだいっぱいあるんですけど、脳みそで泳いでいる魚を全くもって捕まえる事ができなくてなかなか書きだせない。

星の連作がなかったのは展示ラインナップに合わなかったかな、厳選から漏れたかな、って感じで、ほんと、展示に関してはそれくらいしか「むむっ」って思う点がない。

星の連作が大好きなのでこうなれば堺市に観に行きたい。明星が大好き。

季節とか星、花、芸術は4枚の連作なんですけど、販売してるポストカードが品切れだったりとか、星がそうだったらしいんですけどそもそも連作全部がポストカードになってるわけでもないらしく、連作とは言え揃えて持って帰るのもなかなか…

 

とにかく、ここまでで確実に言える感想は、

「めっちゃ持って来てるけど、逆に今の堺市ミュシャ美術館って何が置いてあんの?」

って事です。

 

堺市はすげえんだぞ。

提供枚数で言ったらプラハ美術館と張れるくらい今回の展示に出してると思う。

今回のミュシャ展示でミュシャへの餓えが加速した人は是非堺市ミュシャ美術館にも行って欲しい。

展示作品に2つ、ジュエリー(一つは胸像だけどね)がありましたけどあれも堺市の美術館にあったやつですからね

いくらリトグラフとはいえ所蔵半端ないから。なのに入館料安すぎる。

 

 

ありがとうプラハ美術館、ありがとう堺市、ありがとうクロネコヤマト、ありがとうミュシャの絵を大事にしてくれてる人達

 

12、13日とまさかのミュシャ2DAYS,前日はリリイベ、当日夜は散髪の予約があり、翌日夕方には空港に行かねばならんと言うハードスケジュールだったけどそんなんもうどうでもいいわ。人生ってハレルヤって感じ

東京に居る人は大江戸線ぶっとばして見に行ってほしい。

東京に居ない人もこれを目的に飛行機ぶっとばして見に行って欲しい。

あー!行けてよかった!行けなかったモラヴィアの無念晴らした感じ!!!!

 

全然書き終わんねえや!今日はもうおわり!じゃあな!

 

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今日の記事制作BGMはハロスリでした

日食 / Hello Sleepwalkers - YouTube