ダブルピース日記~推しに健やかであってほしい~

脳直で物を言う地方在住の半茶の間。2018年は遠征できないので何も口を出す権利がありません

東京喰種 【S】をみにいったぞ

ネタバレと興奮の記事です。無でいたい人は閲覧をご遠慮ください。
ネタバレといってもこの「実写」東京喰種の2作は実写映画界隈にありがちなむやみなキャラの追加やお涙頂戴、
盛り上げのためだけの恋愛要素とかそういうのではなく原作単行本を持った監督が殴りに走ってくるようなものなので、ネタバレらしいネタバレはあんまり感じてません。でも気になるなら見ないでね。

 

 


「次もあったら見たいね」などと無邪気に友人と約束をした4DXで真戸さんが怖すぎて震えたあの日から幾日…
来たぜ、続編、待ってたぜ、続編。発表あった時に「あっ!!!亜門ッ亜門はァッ!!あっレストランか!!」となったのもなつかしい。
月山編は割とボリュームがライトだけどどう来るかなと思いつつ、友人と映画館へ…
キャスティング変更のあったトーカ、まさかの、いや最高の人選の月山習…そしてバルクアップしてる気がするけど大丈夫か金木…
ここまで不安のない実写作品は久々です。なんて清々しい気持ちだろうか。

宮野真守という「もう実写じゃん」というキャストを声優に、佐々木喜英という「マジじゃん」というキャストを舞台版に持つ月山習。
松田翔太という新・月山…まったく不安はなかったんですけど、映像でどうなってしまうのかある意味笑顔で不安になれた。
蓋を開けてみると、


し、しゃらくせえ~~~~!!!マジじゃん~~~~~!!!マジの月山じゃん~~~~~~!!!!
このしゃらくせえ感じ~~~~~~~~~~!!!!!!
なにもかもがしゃらくせえ~~~~~~!!!起床シーンにたっぷりと時間を割くことでその「マジ」さが、彼の位置する社会的地位が…
喰種って学校に行けなかったりすることも多いだろうしバレたら一発アウト(死)なので、彼くらいの暮らしをしている喰種ってそんなにいないんですね。たぶん。
それを説明する、月山の所作や食への執念じみた行動の裏付けが、人が起きて支度をするだけのシーンとしては長く、人物の説明としては短すぎる時間で十分にされていてヤバ…
しかも映像中で彼が行動する空間だって、「なんかすごい階段」「広いテーブル」「でかい寝室」くらいなのだ。
でも、そこから彼の設定が全部しみ込んでくる。セリフなんか、双子が合挽肉にされたとかビーガンのもも肉を焼いたとかそれくらいだ。それも従者が喋るだけ。
ちなみにビーガンのもも肉は口にもされなかった。おいしいのか?そもそも。

実写に合わせて色彩設計がされているので、頭は紫じゃないしヤバいアーガイルも着ていない。ちゃんと大学に色的になじんでいる。
仮面もアニメほどはっきりとしたツートンカラーではないし、レストランもシンプルだ。
ただ、おとなしいのに大人しくない。助けてくれ、100%の危険物だ。
頼むから金木から離れてくれと願うばかりの視聴者になるしかなかった。

しかし、それでいい!!!!
月山への「ヤバイ」という感情。それを抱いた瞬間に、
「でも2作目だしな」という60の期待に110を投げられたとわかった瞬間、映画料金はこの瞬間に無料となった。

そして私の推しの亜門鋼太朗もクインケ抱えて登場した。出番はここだけなんだけど、満足した。だってかっこいいから。
わかる?亜門鋼太朗。前回めちゃくちゃな重傷を負ってたのにふつうに墓参りしてた彼。
そんな彼が白コートでなくカチ込みモードのスーツ+クインケでガサ入れに来てさ、
あの武器だよ。あの、もう、亜門…うう…亜門…あも…うっうう…


金木もさ…というかなんでしょう、彼はシャワーシーンという思い切りなサービスシーンよりも、
攻撃を受けて呻いたり血反吐を吐いていたり、これから捕食されますよ、というシーンのほうがエロくないですか?
タキシードを着せられて、解体寸前の暴れる肉体。露出なんてないですよ。ないの。でもエロかった
食べる所は少なそうだけど、食べたら絶対美味しい。
骨の位置もわかるし、筋肉が収まっているのもわかる。豊満な肉付きというわけでもない。でもなんかエロい。
フェチ向きとでもいうのだろうか。こんな事言ってるので役者名書けなくなっちゃったよ

トーカ
キャスト変更になってどうなるかなと思ったけど、しっかりトーカちゃんだった。
前回の少女っぽさを多く持っている彼女と比べて、こちらは喰種の社会で殺伐とした生き方を知っている・しているトーカだ。
このパートは彼女の学友との話も並行して進むので、この尖った骨のような存在感がふわふわしてかわいらしい系の学友との生きる世界と認識と、抱えているもののギャップが強く出てお見事と思った。
前回のトーカちゃんは肋骨折ってから刺してきそうだけどこっちのトーカちゃんは一発で首を折りに来そうでこれもまた良いんだな。

貴未さんもすごくしっくりきた。わかる。パイセンはこういう女を好きになる。クレオパトラのような絶世の美女ではないが、存在が美しい女…
あと知英(イトリ)さん!!!!!
この人めちゃくちゃ日本語の上達速度すごいよね。あれっもう通訳とかいらないし自分が通訳できるんじゃん?くらいの…
イトリのあの国籍不明、立ち位置不明、絶対に遊んでる、楽しんでる、あの感じが出ていて納得。すごいなあ、もう、なんだろうなあ、この作品は。

一作目はどうしても背景説明や、原作的にも起承転結の「起」で読者をひきつけなければならないとかそういうのもあって派手な演出や内容だったので、
CCGやあんていく、水路、車ボッコボコ、スーパー真戸タイムを通過するとどうしても今回はスローテンポかつシンプルに見えると思う。
現在発売中のコンビニ用書籍のリミックス版も、1と3に比べると2(月山編)は格段に薄い。もともとそういうボリュームなのだ。というよりむしろ、月山習という男の為に一冊使ったのだ。ヤバ…
スローではあるが、中だるみという訳ではない。内容がないかと言えばそれも違う。いうなれば、「ねっとり」、そう、「ねっとり」だ。
何がねっとりなのかはお察しだ。そう、月山習なのである。まったりとしてしつこくなく、ねっとりしている。
ヤバ…実質無料です…

 

*
やはりエンドロールで退場する人はいる。しかし私はエンドロールのち、その先を見てその客に「あーあ」と思ってしまった。
観た人にはわかるだろうシーン、ワード。二週目か、ただ単に退出してよしと思ったのか。しかしあれを見ずに帰るとは。急いでたのかな?

 

「アレ」が来る。絶対にそこまでたどり着いて欲しい。
こんなに原作に誠実で、しかし実写へのリサイズ・再設計への怠りや不足を感じさせない実写作品はなかなかないのではないだろうか。
私は友人と「絶対あるよね」「行こうね」「4DXもね」とまた約束をした。

 

 

金木くんの生と死と食欲に晒される肉体と「ヤバ…」の一言につきる月山習が見たい方は是非どうぞ。