「”実写版”東京喰種」はいいぞ【いろんなネタバレがある】
■数か月前にコメントを下さった方、つい先ほどコメントを頂いていた事に気付きました。まだお読みになられているかは分かりませんがお返事をさせて頂きました。ありがとうございます!
昨今、漫画の舞台化、実写映画化が相次ぎ
いろんな声が挙がっている。
私も深い傷を負っているのでよくわかる。
「テラフォーマーズ」「進撃の巨人」「黒執事」、どれも大好きな漫画で、どれも内容もキャラも設定も改変(改悪だよもう)されてタイトルを借りた別物にされた。
進撃の巨人、ミカサの生い立ちとして「アジア血統はレアなので売買目的で売られそうになった上にそれついでに家族も殺された」から生まれるエレンとの絆、っていうのがあったんですけど、映画版は登場人物がほぼ日本人になっちゃった。
黒執事なんかはセバスチャンは清潔感の欠片もないパーマ男になってるし、気高いぼっちゃんはなんか性別変わってるしそもそも現代になってた。
黒執事は先にあのタネも仕掛けもないのに「黒執事」として成立している舞台版を見ているので、比較するのも申し訳ない位だ。
テラフォーマーズの話はやめとこう。多分アレ監督もキレてそう。
そして今夏、実写映画が公開された「東京喰種」、ヤングジャンプ連載の漫画。
「気になるな…」ってなってたら友人が全部プレゼントしてくれてから沼にすっころんだ作品です。
私の好きなキャラは「亜門鋼太郎」、主人公と敵対し、主人公サイドと敵対する喰種討伐組織のエリート。かっこいい。でもかわいい。
私はこの亜門鋼太郎が本紙(「Re:」ではない東京喰種の連載当時)で生死不明、下手すると死亡、ってなった時にマジで一週間くらい具合を悪くした。
実写化するというので傷を抱えながらも「見ずに批判はするまい」と色々と見てみたら、舞台版の君沢さんよりも幼い亜門が居た…
(幼いっていうのは、実写の内容が多分1~2巻なので問題ないです。)
期待しては駄目だと思いながらも期待しつつ、友人とギャースカ言いながら見に行く約束をして、観に行きました。
原作読みこんでてもひっかかる所がみつからなくて、観に行った。
通常上映と、4DX。
二日連続で。
*
「実写化」だ…
すごい…
窪田さんのカネキどうかな、って思ったんですけど、幼さは薄いにしてもカネキの世界から一歩退いてるような、良くも悪くも自分の世界を持ってるようなところとか、
ヒデの「ヒデだ…」としか言いようがない振る舞いとか、
「なるほど、カネキが惚れる女性の”リゼ”はこうだな、わかる」とか、
解釈違いがなくて…
色彩設計が原作に沿ってるのかな、「原作そのまんまだ!」という訳ではないんですけど、「実写化」と名乗られても異論が出てこないです。
大泉洋が最高に大泉洋で、草原で発見されていた野性のオオイズミと同一人物だとは…
観たらわかるんですけど、ヒナミの後ろに、至近距離に居る時の、その後の「おかあさんだよ」のシーンは三枚目の雰囲気なんてどこにもないです。
どこにもないけどアレが人間だと思うと怖すぎて逆に笑えて来た…こわ…
喰種よりも化け物じみてる…
あと「赫子」がすっごい気持ち悪い。あれはなんなんだろう、グロともなんとも言えない、生理的嫌悪が出てくる動き
ニシキの「尾赫」は本当に尻尾で、ジュラシックパークの時の恐竜の尻尾ビンタみたいに闘います。
カネキの赫子は多分映像中で段々と形成されてる(記憶違いだったらごめん)と思うんだけど、蛇が鎌首を持ちあげた様に動き出しては尖った刃物観たいに突き刺さってくのがこわい。
自由自在に柔軟に動くのに、刺さるとこわい。
パンフレットは戦闘部分のVFXの解説とか撮影日誌も掲載されているので、720円でこれはやっすい…映画のムック本もあるみたいなのでそっちも買う…
色々と言いたいのは亜門のシーン!!!
この映画本当に、やっちまったな実写映画にありがちな「オリジナルキャラ」「オリジナルシナリオ」が無いんですけど、もちろん映像にする上での追加カットとかはあるわけで…
そこが…アワワ…
亜門のトレーニングシーンなんですけど…
色々とあった後に本格的に討伐に乗り出す討伐サイドと、弱いままでは居たくない、覚悟を決めたカネキのそれぞれのトレーニングシーンが交互に映像で流れて…
討伐サイドのトレーニングシーンというとここはやはり亜門の出番なわけで…
トレーニングウェアの亜門が…汗を散らしながら自分のクインケ(討伐サイドの武器の総称)を操るための鍛錬をしてるわけですよ…
亜門を演じる役者さんが本当に亜門で…
わかってほしい…今語彙力が完全に消えてるんだけど…
私にとってこの亜門は本当に亜門…
自分の好きなキャラを実写版でこんなにもそのキャラとして成立させて貰えて、本当に嬉しい…
サービスシーンですよここ!!!
鍛錬を積んで力をつけて行くカネキも見どころなんですけど、亜門が…亜門が…亜門だ…
EXILE組織所属の方らしいですがその名に恥じぬ肉体美、ずっしりとしたものではなく、「なるほどあの動きできるわ」ってボディバランスで、元々のファンの方に向けてのサービスシーンとしても、いわゆる「化け物」である喰種になぜ人間の亜門があそこまで戦闘において抵抗できるのか、という説得力を持たせるシーンでもあって…
感謝しかない…(合掌)
そう、亜門はすごいんだぞ。
カネキが化け物の中の人間であるなら、亜門は人間の中の化け物に位置してもいいくらい強い。
戦闘シーンでメッタクソにボッコボコにされてなんで生きてるのかわからない位負傷してる筈なのに、自力で立って上司の所に行くバイタリティ…
亜門…
私の亜門における「解釈」っていうのは、映画の内容が1~2?とにかくヒナミちゃん関連とカネキの変質のくだりで、亜門はまだ葛藤や疑問というものを後半ほど抱えていなくて、盲信とも思えるような正義のもとで動いている時期なので人間味というか、融通がきかない所が丸出しでいいんです
亜門に人間っぽさというか、漫画でいうコメディ描写がでてくるのはここから後の話なので、あれでいいんです
あとまだクインケが「ドウジマ」時代で、まあトーカの飛ばした赫子の破片を両手で掴んで止めるっていう芸当ができるとんでもない人類ではあるんですけど、
「アラタ」と「ドウジマ(改)」着用の頃ではないのであのスラーーーっとした亜門がイメージにぴったりでした…衣装デザインもすごい。っていうかあの丈のコートを着こなせるのが意味分かんない。どんなプロポーションよ。
(「アラタ」というのは全身を強固に護る代わりにめっちゃ負担の大きい鎧のような形状のクインケで、ベルセルクの狂戦士の鎧のようなものだと思ってもらえれば大丈夫です)
何を言ってるのかわからなくなってきた…
とにかくどの人物も「実写にしたらこうなるのか」という感想が自然と出てくる…
無理が無い…でも作品を成立させるために捻じ曲げられてもいない…
ありがとう…
わかるか…この…一番単純だけどなかなか成されなかった、
好きな漫画の「実写化」…
タイトルを借りた別物ではない、「実写版」としてナンバリングされても不満が出ない…この感じ…
好きなキャラをスクリーンの中でも好きなままで居られるこの感じ…
こんなの…こんなののだめカンタービレ以降ほとんど感じた事ない…
ありがとう…
この記事の感想なんか爪の先一片にも満たない事しか言ってないから観てほしい…
あと…ほぼ台詞ないのに画面に居るカヤさんが美しい…
待って…
Winkの首を刎ね…
佐々木希を佇ませ…
なんだこの映画…
(でも私の中での「実写っていうか最早本人だよこれ」ってキャストは、「魔猿」でした)
*
4DXも観てきた。アレは胃になにも入れない方がいいし、できることならスッピンで、髪の毛を邪魔にならないようにしてから座るといい。
4DX初体験でしたけど、冒頭に流れる4DXの見本映像みたいなやつ以上に激しい動きはなかったのでそこそこ油断して大丈夫です。油断して転げまわって下さい(ケツが浮いた)
雨が降り、まだ肌寒い日中の風が吹き、お母さんの香りがし、血飛沫を浴び、白煙が上がり、首を刎ねられ、腰から赫子がうごめきながら出てきて、車に乗って、川の水面を走って流れてくる冷え切った空気が肌に降りてきて、瞳から零れた涙が落ちてくる。
4DXすげえな…
どの振動も同じ種類の振動なんですけど、映像とハマるとこれがなかなか…
首にチョップきます
「ギャア!腰から赫子出てる!ゾルゾルしてる!!!こうやって出るの!?」って感覚も味わえる
冒頭がカネキが未知と遭遇した時の、死と直面した時の恐怖を反映したかのようにホラー映画っぽいんですけど、そこで「この振動ってどこの振動?画面内にはないけど…」って油断してたらギャーー!!そこかい!!!って振動まで来る。こっわ…
すさまじくビックリする人とかどこかしらの具合が悪い人にはお勧めできませんが、4DXでも面白かったです。
でも結構ドンドコしてくるので内容が入ってこないかもしれないから通常上映で見て興味湧いたら是非、といったところ…
PG12らしいけど基準がわかんない
グロというか、死んだ人間を食べるシーンでも別に楽しんで残酷に殺してるわけじゃなくて、食料の確保として殺害して食べてるのでグロくはなかったです。内蔵とか出てないし。
これはもちろん原作を前提にした上で言える事なんですけど、喰種は人間を食べないと生きていけなくて、でもそれが人間にとっては脅威で、でも喰種にも弱者は居て、人間の方がむしろ喰種って存在に対して冷酷で、でもやっぱり人間を殺害するという、人間サイドのタブーを犯して生き伸びている喰種というのは悪で…とバランスが絶妙なのをちゃんと感じとれたので良かったです。
感想文中にうまく盛り込めなかったんだけど、
・喰種のほうが人間臭い面があるのわかる
・ヒナミが段々と態度がやわらかくなっていって、なごやかになっているのでその後の落差がとんでもないし、あの絶叫は聞いておくべき
・「なるほどあのおっさんが…」ってなる
・お母さんが美しい。美しいだけじゃない。赫子も実写用に手が入ってるけどそこがまたよかった。
・ハンバーグが美味しそう
・亜門の涙が美しすぎていっそ宝石になってくれと思った。
・亜門の強度がすごい。ヒデはまだ病院で起き上がれてるくらいなのに
・亜門がちょっとデレるところは実写でもやばい
・食いちぎった肉にくっついてきた洋服の破片を吐きだすところもまたよい
・蒼井優を贅沢に使う。リゼのスイッチがすごいし、あんなに清潔感があって儚いのにちょっとエッチなお姉さんだ。こりゃあ思春期の文学男子はイチコロだな。
・造形の美しい男がゲロとか血とかをガンガンに口から出すし戦闘中もちょっとフェティッシュな感じ溢れ出ていた(たまらん)大スクリーンでウェット&メッシーだぜ。
「もう一匹小さいのがいるかもな(要訳)」の発言があった上で、ちゃんと本編中に真戸さんの配偶者の存在が出ていたのと、リゼに浸食されてるシーンでムカデっぽいシルエットが出てたので続編こないかな、と期待しています。
レイトショーで観たので1300円、4DXで2800円、
気になる映画はあっても、
「これ本当にわざわざ出かけてまで映画館で1800円支払って見る必要あるのかな」と思う事が多くなり映画館から足が遠のいていましたが、
久しぶりに劇場で観た映画がこれで本当に良かった。
原作を読んでいる人にもお勧めします。向き不向きは勿論あるけど、お勧めします。
原作を読んでいない人は、あらすじさえ押さえておいたら大丈夫だと思います。
本当に原作漫画に沿って作ってあるので、漫画にあるような説明文用の死角いワクこそないものの、難しい用語もないですしそれぞれの陣営が動く空間もある程度固定されてるのでシーンや時系列の混乱も無く観れると思います。
続編、ないかなあ。
実写映画になった部分以降もカネキの能力も精神もどんどん成長して変質していくし、
亜門はユーモア(!?)を覚えて護る物も増えて、大事な物も増えて、クインケも持ち変えるし、それこそアラタ着用まで観たい気もする。
「”実写化”が観たいんだけど、それって贅沢なのかな」って実写映画というコンテンツ自体を諦め始めていたので、滅茶苦茶救われました。
とにかく見てくれ、東京喰種。
*
「鋼の錬金術師」がどこそこで物議を醸してるみたいですけど、私は今のところビジュアル(エドが七三分けなのはよくわからんけど)にも、アルの質感や動作にも、最近の需要に乗った割にはいけるキャスト陣にも、あんまり不安は感じてません。
そもそもハガレン自体が本編とはまた別に短話のノベライズ・ゲーム・アニオリEDとかやってきてるので、話を本編に沿わせ無くても劇場版は劇場版でやってくれたらそれはそれでいいし、主要キャラの謎の改変さえなかったら問題ないのでは…
欲を言うならマスタングはミッチーがよかったですけど、国軍大佐のポストにいるディーン・フジオカに惚れるアメストリス女性は普通に多そうなのでオッケーです。
ハガレンも「うおっハガレンだ」ってなるような映画になるといいなあ、楽しみだ。
せっかく取った休日が台風で行動不能になり翌日も出勤不能(つまり無給)になり、もう私の夏オワタ…ってなってたので大変満足な休日でした。
これで明日からまた働けます!!!
【7/7企画訂正・伴い追記あり】推しを人質にするとチケットが売れる
本記事は加筆修正されています。
Twitter及びはてなブログで反応を頂きましてありがとうございました。同時にお騒がせしました。
7/6付けの劇団公式の各種アカウントにて企画の修正の旨が発表されましたので、こちらの記事も併せて修正させて頂きます。
劇団番町ボーイズ公式サイト 企画訂正のお知らせ記事へリンクします
■チケット売上のルール変更
「7月7日(金)~14日(金)の間に売り上げたチケット枚数での対決」
【変更後】
↓
「ファンクラブ先行開始日:6/6(火)~7月14日(金)の間に売り上げたチケットの合計数対決」
■メンバーへの賞品
1位 好きな舞台チケット2公演分
2位 好きな舞台チケット1公演分
3位 叙々苑 最高級焼肉弁当(4160円)
最下位:塩おにぎり
【変更後】
↓
1位:好きな映画もしくは舞台チケット
2位:好きな映画もしくは舞台DVD
一瞬「塩おにぎりは変更されねえの!?」って発狂しそうになったけどそんなことはなかった。多分。
私日本人を20年以上やってる割に日本語能力低すぎのアホなんで「1位と2位へのごほうびだけになりました」なのか「1位と2位をこれに変更しただけです」なのか判断できなくて泡吹いて死ぬ所でした。
チケットのカウント期間もFC先行(一番速い発売時期」から企画終了までに伸びて、これまでに販売されたチケットもカウントされるようになったそうです。
よくないけどよかったーーーーッ!!!!!
お手元に5枚、メンバー指定チケットをお持ちの方は既に5票としてカウントされているわけだ…
いや、書いた翌日は通知が止まらなくて「これ絶対に空リプとか引用リプで叩かれてるやつだ…」って思ってたらビビったあまり仕事中でありながらその想像でいっぱいいっぱいになって丸一日腹を下し続けるという面白ハプニングもありましたが、
今のところご意見もクソリプも頂いてなくて、逆に企画内容のヤバさを実感しました。多分だけど…引いてるよこれ…
ただ程度はありましょうが、「推しを人質に取られる」についてはたぶんこれからも確実に、どこかしらの舞台で起こる事だと思いますし企画があった事自体は事実ですのでそれへの
「やだやだギスギスするのも推しじゃない誰かが何かしらの目に遭うのもやだやだ空席もやだやだ」
という駄々っ子記事として残しておきます。
折り畳みますので当時の怒りと臨場感を感じたい方はどうぞ。
「たくさんのご意見」とありますので、多分疑問を感じて実際に動かれた方が沢山居たんだろうなあ…
投書された方々、お疲れさまでした。
ただ、今回はやり方がまずかったな、という点について意見が出てこうやって企画変更となった(のだろう)という事であり、
「声を上げれば言い分が通る」と解釈するのは危険、もっと言うと間違いですのでそこは履き違えてはいけないなというのを自分の戒めにもしていきます。
私はスイーツボーイズのFC先行期間に座席位置のバラけを狙いつつ全日程おさえますので、現場に行かれる方は同じ空間でドーナッツ食べましょう。
あー!!!明日の昼食、塩おにぎりにしよう!やったー!(セブンの塩おにぎりは米が甘くておいしい)
続きを読むマネキンライフを見てきたのでネタバレのある覚書をする。
・マチソワどっちだったか忘れたんですけど、ダンスのソロ的部分でよろけて後ろにいった糸川をうけとめる鶴田
マネキンライフ、結局は役者が演じる役柄として投影しただけで、
とりあえずこの記事は美しいマネキンたちのかわいさと尻でいっぱいなのでまじめな感想は別の記事ででも。
番町ボーイズというアコヤ貝と松本大志という魔性
ここ最近、
六本木にミュシャ見に行ったら夢中になりすぎてリアルに涎でちゃったって話
東京遠征をして参りました。このPC前に座るのも実に3日ぶり…おひさ…
働いてる先がめっちゃ休みを融通してくれるとはいえ以前の様に移動だけに1日取るとかで休みを増やしてもいられないので、朝の五時半に起きてタクシーぶっとばして飛行機のほぼ始発ぶっとばして東京行ってきました。
またネトマルさんのお世話になったよね。
以前書いた記事にも目を通して頂いたようで恐縮です。
ナイトパックの予定だったんですけど、調べても調べてもコインロッカーが訳分かんないし、週末の池袋っすよ?ブクロ!右見ても左見てもオタク。どっかしらから来てるオタク。
しかも通常のホテルだったらチェックアウトの時間にあたるところ多いと思うんで、もう最初からロッカー探しはやめてネトマルさんの1DAYにした…
荷物の安全と安置場所が約束されてなおかつヘアアイロンまで貸してくれて15分寝れたので今回の判断は自分を褒めたい。よーしよしよし
3/11から3/13まで東京をうろついてたんですけど、最初の目的は「超歌劇幕末Rock 黒船来航」の超絶待望のリリースイベントなんですよ。
でもまあそれもお馴染みの記憶喪失で「いとかわくんが かわいかったです」としか今はまだ記憶の復帰ができていないのでまたこんど。
色々とGmailにメモしてたんだけど混乱しすぎて解読に時間かかりそうで…
知能が著しく低下していた割には結構な精度でメモしてたのでまとめ次第レポします
今言えるのは主演・坂本龍馬役の良知さんのお色直しが、夜の部の格好が完全にバーナービー・ブルックスJrだったということだけです。
*
3/12は完全フリー行動で、というか、今回の旅、お休み申請を当初からすると1日延長してお願いしたんですよ(勤務先に向かって五体投地しながら)
なんでかっていうと、六本木の新国立美術館にミュシャの絵が来てたんです。
一枚一枚が一般的な住居の壁面よりも大きな絵画です。城の中で並べて描いてた絵だからまあでかいわでかいわ。
これがめっちゃ見たかった。会期初日が誕生日(3/8)だったことに運命すら感じてた。
去年だったかな、日本に来るって分かった時は絶対に観に行こうって決めてたし、規模がかなりヤバい(この尋常じゃなさを表現する語彙力が無いのが悔しい)ので会期は長めにとってあるだろうと踏んでたんですけど、舞台のリリイベと丁度かぶさったので普段は腹を下してる時くらいしか祈らない神に感謝した。
会期初日が3/8でリリイベが3/11ですね。ちょっとずれてたら今回は行けず、会期中に別日程を組む事になっていた…
きついよ!交通費がね!地方オタクはそうだよ!推しよりも航空会社に貢ぐ金額の方が大きいんだ!本当にタイミングがよかった!
とはいえ会期始まって一週間もないので内容とか配置は公式ツイッターとかインスタグラムを見て下さい。準備期間中の作業風景とか、普段見れないプロフェッショナルの集まりを見る事も出来るので是非。
ミュシャ展広報事務局 (@mucha2017) • Instagram photos and videos
これは多分なんぼここで、二次元にも満たないこの線の集合体の記事で言い連ねたって全く伝わらないと思う。
六本木駅からミッドタウン前を通過する時くらいからドキドキしてた
開催決定からずーっと待ち続けて、なんか途中で権利元がゴネたってニュースが出て勝手に青ざめたりして、
あえて自分から公式の運営してるSNSを覗きにはいかなかったんですよ
もう、それが功を奏したっていうか、そもそもスラヴを運んできてくれたクロネコヤマトさんありがとうっていうか(ヤマトさんはすごいんだぞ)
新国立美術館でかすぎっていうか
入った瞬間からなんか天空の城みたいなやつのてっぺんで人が飯食ってるし
東京って怖えーな!
私が行ったのが昼の12時?13時?ちょっとリリイベの諸事情ある興奮と移動の疲れが抜けなくて、正常な頭で見たかったので開館ダッシュはやめたんですよね
日曜日の東京の美術館ってあんなに人が多いんだね。ナメてた。
鹿児島的な感覚で行くと美術館って社会科見学でも入って無い限り平日でも土日でも閑散としがちで、「始まってすぐの日曜日だから人多いだろうな」って程度の感覚で行ったんですけど、まずチケット購入で20分待機(まだマシな方だったらしい)
ここでもう「お、おう」ってなってたけど、展示場への入場自体はなんてことなく。
今後行く予定がある人は観賞の邪魔にならない、むしろ楽しめるというのであれば音声ガイド(有料、530円?くらい)のレンタルをお勧めします。
檀れいさんの声で、絵の横にある紹介文とはまた別の視点からのガイドが聞けます。
檀れいさん御存じです?金麦の人。
ナビゲート自体は檀れいさんで、もう一人、声優の三宅健太さんがナレーションとしてご参加されています。
これね、檀れいさんのガイドも凄いんだけど三宅さんの低音も心地いい
っていうか三宅さんって、劇場アニメの「ベルセルク 黄金時代編」のゆるふわアイドルことゾッドじゃないですか
ゾッドがやさしく解説してくれます
音声ガイドも入口でレンタル列組むし最初のキャプション見たい勢と列が被ったら若干もたつくかもしれませんが、そんなことスラヴ叙事詩がでかすぎてどうでもよくなる
ちなみに順路はないです。一応、番号がふってあるんですけど音声ガイドのトラック数の表示だし、音声ガイドも任意の数字を押してトラック切り替えできますので
会場入ってドーン!
ドーン!
ドーン!
遠くから見たらCGかと思う。
「コーエーテクモの来季新作ゲームです」「UBIのE3出展作品です」って言われたら信じちゃうよこれ。六本木にあるのはコナミだけどさ
「絶句」とか、「想像を絶する」っていうのが平和的な場面で使われる事があるとしたら、多分この、会場へ踏み込んだ時のあの感じに使うと良いと思う。
絵の構成的に、絵の上の方には神様が居たり、遠くに霞んで見える城だったりするんですけど、絵が巨大すぎて必ず見上げることになるので本当に神様を仰ぎ見ているみたいでした。
引いてみても、近づいても、でかい
近くで見過ぎたら線と点の集合体にしか見えないんじゃねえの?って感じだと思ったんですけど、そもそもの絵がでかいのでその筆跡がまずでかい。
ミュシャ特有のちょっと濁った感じの、影がある色の上に光源からくる反射や色の写りが堪能出来ます。
塵とか冷気とか、逆に熱気とか、人と人の間に影よりも先にそれがカーテンみたいにかかっていて、より奥行きが生まれて居たり
見せたい物と、それに添えられている物(表現が思いつかんかった)とが明確で、一枚の絵にある情報量や技術は滅茶苦茶に多くて、私の脳みそが容量がMO一枚分くらいしかないのにミュシャのほうが視界に入る部分だけでも2TBくらいの容量をこっちにねじこんでくるんですよ。
フロッピーディスクに対して会社のサーバー管理しろって言ってるくらいの情報量。処理が追いつかない。
まずは見ている人と同じ目線の高さに居る、こっちを見ている人物を目があうようになってるのもヤバい。
遠くから見たら肌も布も丹念に撫でて撫でて馴らされたようななめらかさがあるのに、近づいたら草木は陰影なく宝石のカッティングみたいにハッキリと塗り分けられているし、薄布は良く見れば何層もカケアミされて出来てるし、塗り込めずに薄い色を重ねて重量感が生まれてる
人間の肌の下には黄色い脂肪があって、赤い筋肉があって、青い血管があって、確かに皮膚の色を塗ってるんですけど、その下に内包されている色も塗った上で皮膚で包んでいるような感じ。実際どうやって描いてるかはわからん。
常々思うけどミュシャの絵は手フェチにはたまらんと思う。
ああもう、あの展示を言葉に出来る人っているの?
ホールに用意された椅子に座ってぼんやりと眺めて居られる時間も最高
スラヴ叙事詩で圧倒されて、撮影ゾーンで思う存分撮影して、やっとリトグラフへ行った…
リトグラフ(版画・印刷みたいなやつ)のところはお馴染みのトスカとかメディアとかのサラ・ベルナールの舞台ポスターとか、芸術の4連作、花の4連作、蛇のアクセサリーとか、たぶんどこかしらで見た事はあると思う。
そこで一旦見る人を油断させておきながらね、例のでっかい鏡の絵が来る。
油断したら死ぬ。この展示、気を抜くとプラハに死す。
素描や習作、出版物への寄稿作品、パビリオンの外観設計図とか、よくあるムック本だとスルーされがちな領域まで展示されてる。
普段はプラハ美術館にある天井画の下絵(油絵)とか、途中で頓挫してしまった作品とか、依頼されて建築物の装飾用に制作した物は実物ではなく下絵が来ていて、ゲームのエントリー画面かな?って並びで展示されてたり(見た人には分かると思う)
ミュシャがデザインした切手、紙幣…
切手と紙幣はそれぞれ製品の実物が展示されていて緻密すぎて見づらいかもしれないけど、図録にやや拡大されたのが載ってるからそっちで再確認してもいいかも
多分もう会期中はいつ行っても人は多いので、順路が無いのを利用して、一週目はざっと見てそれから、
逆走するといいと思います。
順路はないので、奥から手前にって感じで。
新しく入場してきた人はもちろん入口でかなりの時間留まるので、うっとりした後は一番奥の撮影可能ゾーンに行ったりとかして人の濃度に逆らうとかなり楽に観賞できました。
撮影ゾーンはどのタイミングで行っても混雑してますし、みんな撮影に夢中で人間のエゴが出がちなので気をつけてね。譲り合いと殴り合いのゾーンです。
これは本当に美術館さんに感謝なんだけど、順路が無いので「逆走」という概念がなくて、人の迷惑にならなけりゃ何度でも見返せる。
リトグラフのゾーン、ポスターのあたりとスラヴ叙事詩のゾーンの間の壁に通路があって、「スラヴ叙事詩がもう一度見たいのであればここからどうぞ」って通してくれるんですよ。
手厚い介護だ。手厚すぎる!!!!!!!!!ありがとう、安心して回遊魚になれる。
でも展示会場を一周するのには映像(十分ちょい)を見るにしても二時間程度あればいいかも。
私?4時間居た。
結局夕方の5時過ぎかなあ、それくらいまで居て、次の用事があったので出ようとしたんですけど、そこはほら、ミュージアムショップ併設されてますやん
ここもすごい人の波で。出れねえ。
買い物するつもりではあったので並んだけどほんとすっごいもう
ポストカードでスラヴ叙事詩の全20作品は揃うのでそれと、それ以外もポストカード売り場の上に展示されてる見本を見ながらかき集めるしかない。進んだら戻れねえ!!!!退いたら死ぬぞ!!!
ポストカードの補充に来たスタッフさんもはじき出されていて笑うしかなかった
壁面のポストカードラックが品切れでも諦めないで!レジ前のグルグルするタイプのカードラックにもスラヴ叙事詩と、あとその他何種類かも入っていたのでそっちにあるかもしれないから!!スタッフさんに「これ無いんですか!?」って集中砲火したら死んじゃうから!スタッフさんですらレジに戻るのが困難なほどの混雑だったから!!!
公式ホームページのグッズのところがちょっとどこにあるのか分かんなかったけど、クリアしおり、スラヴ叙事詩がまとめられた絵柄のハードカバーのノート、クリアファイル、チケットファイル、連作がプリントされたマスキングテープ、一筆箋、ミニメモ帳とかアートタイルとか、結構ありました。
中でもチャレンジだな、って思ったのがスラヴ叙事詩の絵を使ったアイフォンカバー。
戦闘力が高い。
スラヴ叙事詩は図録でも見開きでページを股いでしまうので、サイズは小さいですけど一枚絵で見る事ができるポストカードが全種類揃えられてハッピーやで!
*
今回のミュシャの展示、本当に行けてよかった。
ミュシャくらい商業画家として成立してる人だと経歴とか、作品そのものの現存率とか所在がはっきりしている割合がかなり高くて本当に助かる
大阪・堺市のミュシャ美術館でも見た事があるものもあるんですけど、何度でも見たい。
ミュシャは描き込みはするけどなんというか、盛らない?
絵にごまかされたり嘘をつかれていたりする部分を感じなくて、確かにファンタジーや架空の、空想の部分があったりはするんですけど、不誠実じゃないところが好き
今後もまたあるのかどうかはわからないけど、今後もしかしたらもう肉眼でスラヴ叙事詩を20枚いっぺんに見る事が出来る機会なんて一生無いかもしれない。
歳くって老眼入る前に見れて良かった。
それと贅沢なのが、撮影可能な絵があること。6枚だったかな…
あの絵画を自分の好きな部分だけクローズアップして切り取って手元に置いておくことができる事の尋常じゃなさ。普通じゃない。
図録やインターネットの画像では見る事ができない程の微妙な色の境目とか、筆致とか、そういうものを手元に画像として残しておくことが出来るっていうのはもうありえない。
あと会場の規模からしたら飾ってある枚数めっちゃ少ないと思う。デカい。
何度でも言う。本当に行けて良かった。肉眼で見れて良かった。
公式図録はAmazonや一部書店でも取り扱っているようですので、参考資料に、とか、当日に買うと荷物になる(重い。足に落としてしばらく動けなかった)って人は是非今すぐにでもAmazonのカートにぶち込んでお急ぎ便で買うべき。
価格は2400円(税込)!実質タダってことですね!
今回の展示を見て思った事は多分まだいっぱいあるんですけど、脳みそで泳いでいる魚を全くもって捕まえる事ができなくてなかなか書きだせない。
星の連作がなかったのは展示ラインナップに合わなかったかな、厳選から漏れたかな、って感じで、ほんと、展示に関してはそれくらいしか「むむっ」って思う点がない。
星の連作が大好きなのでこうなれば堺市に観に行きたい。明星が大好き。
季節とか星、花、芸術は4枚の連作なんですけど、販売してるポストカードが品切れだったりとか、星がそうだったらしいんですけどそもそも連作全部がポストカードになってるわけでもないらしく、連作とは言え揃えて持って帰るのもなかなか…
とにかく、ここまでで確実に言える感想は、
「めっちゃ持って来てるけど、逆に今の堺市ミュシャ美術館って何が置いてあんの?」
って事です。
堺市はすげえんだぞ。
提供枚数で言ったらプラハ美術館と張れるくらい今回の展示に出してると思う。
今回のミュシャ展示でミュシャへの餓えが加速した人は是非堺市のミュシャ美術館にも行って欲しい。
展示作品に2つ、ジュエリー(一つは胸像だけどね)がありましたけどあれも堺市の美術館にあったやつですからね
いくらリトグラフとはいえ所蔵半端ないから。なのに入館料安すぎる。
ありがとうプラハ美術館、ありがとう堺市、ありがとうクロネコヤマト、ありがとうミュシャの絵を大事にしてくれてる人達
12、13日とまさかのミュシャ2DAYS,前日はリリイベ、当日夜は散髪の予約があり、翌日夕方には空港に行かねばならんと言うハードスケジュールだったけどそんなんもうどうでもいいわ。人生ってハレルヤって感じ
東京に居る人は大江戸線ぶっとばして見に行ってほしい。
東京に居ない人もこれを目的に飛行機ぶっとばして見に行って欲しい。
あー!行けてよかった!行けなかったモラヴィアの無念晴らした感じ!!!!
全然書き終わんねえや!今日はもうおわり!じゃあな!
*
今日の記事制作BGMはハロスリでした